2006年08月10日

 ルールのある戦い 〜前編〜

 昨日8月9日が長崎・原爆投下の日(その3日前8月6日は広島・原爆投下の日)であったことをリンクさせていただいている『ラジオバカイチダイ』8月9日の記事を読んで思い出しました。4日および1日遅れの黙祷をささげたところです。

 父母が幼少期に戦争を経験した、自分自身は「戦争を知らない子供たち」世代の人間。けれども、年に1度やってくる8月のこの時期に、戦争と平和について考え、そして子供たちに伝えていく必要があることを再認識します。この時期だけでなく戦争を思い起こさせるものにふれたとき、その場で時間の許す限り、その事柄に関する自分の記憶を蘇らせるようにしています。

 以前ふれた「死亡確認」について、書き記したいと思います。
 クロアチア出身の親友の親友、彼女もやはりクロアチア人。その2年前の同じ時期に来日した2人と知り合ったのですが、彼女は自分の家族の話しをしてくれながら、お父さんは行方不明と私に告げました。独立戦争時に従軍したお父さんは、とある戦地で行方不明になったのだそうです。当然ですが、彼女はどこかでお父さんは生きているという希望を持っていました。
 が、ある日突然、死亡確認の知らせが彼女の家に。行方不明になった戦地で、お父さんの確認がとれたという連絡でした・・・。
 「基本的に真実は真実として明らかであるべきだと思っている。けれど・・・真実を知ることが必ずしもいいことかどうか、わからないときってあるね。嘘も時折そう。ついたほうがいい嘘だってある」
 親友と紅茶を飲みながら、話しをした秋の夜。戦争を知らない、恵まれた立場であることを改めて感じさせるような、穏やかな時間でした。

 今すやすやと眠る私の天使たちのために、この平和が続きますように
 欲張って、世界から戦争がなくなりますように
 願わくば、この世界での戦争は、スポーツの中だけで行われますように・・・

 もう一度祈りを捧げます。やっぱり最後は神頼みです。
posted by yuki at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | Essay | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月11日

 ルールのある戦い 〜後編〜

 私はスポーツを「ルールのある戦い」と捉えています。
 あまり使いたくない言葉ではありますが、国際試合の場合、両国の関係如何によっては「ルールのある戦争」、そんな雰囲気すら感じ取れることもあります。クロアチア人の親友が対ユーゴ等の試合の話しをしてくれたことも、その印象を強くしたのかもしれません。彼女にしてみたら、ユーゴは彼女の親友の父親が命を落とすことになった戦争の敵国でもあり・・・「闘争心が普通の試合と全く違ってくる」と言っていたこともありました。そのような国に対してだけでなくても、勝負する・戦う・勝つということへの執念や意識の強さは、彼女と一緒にプレーしていた日本人選手たちも「何かが違う」と感じていたようです。彼女のプロ意識か、民族性なのか、育った環境と背景から来るものなのか・・・要因を定めることはできませんが、私自身が目の前で彼女の勝負強さを何度も見ていて、明らかに日本人選手と異なる何かがあったことは断言できます。

 話しは変わりますが、韓国には、軍隊の制度があります。
 実際に私が軍隊を経験した人の話しを聞いたことはありません。けれども、韓国語の教科書の題材として出てくる重要な事項であることは知っています。「軍隊を経て韓国の男子は大人になる」と言われており、20を過ぎた若く貴重な2年間を軍隊の生活に費やさなければなりません。
 しかし、兵役法施行令弟49条1項の4、5号の中で五輪及び世界選手権(3位以上)とアジア競技大会(1位)の入賞者にいわゆる兵役免除が与えられることになっています。
 軍隊へは20になったらすぐに行かなければならないという訳ではありません。
 だからと言って、スポーツでいい成績をあげて免除を得る望みがあるために、入隊をなるべく先延ばしにすることができるかどうかはわかりませんが、いずれにしても、軍隊の制度は精神面に強い影響を及ぼすものであると考えます。
 
 軍隊を経た者の強さ
 軍隊の免除の資格がある大会を戦う強さ

 アジア大会を戦う男性選手は、いずれかを持ち合わせていることになります。
 私は決して兵役免除のために韓国の選手の方々が戦っているとは思っていません。寧ろ純粋にハンドボールの試合に臨んでいると思っています。ただ、そういう背景も存在しているということを、特に国際試合を戦う日本の選手の方々にお伝えしておきたいのです(既にご存知の方も多いかもしれませんが・・・)。
posted by yuki at 11:45| Comment(0) | TrackBack(0) | Essay | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月12日

 写真が捉える一瞬・前編

 先日の『ハンドボール写真館U』で「載せる?載せない?」という記事がありました。読んでいただけるとおわかりになると思うのですが、管理人さんがラフプレーの瞬間を激写(!)したものを載せるべきか載せないべきか、というお話しでした。

 私は、載せて欲しいと思っています。記事の内容と少しばかり主旨がはずれてしまうかもしれない意見ですが・・・写真はその一瞬を捉えたもの、だからこそ、その前後を色々な形で読みとる、感じとることができるからです。
 一番いいと思う(個人的に望ましいし、是非お願いしたい)のは、当事者がその写真を見ながら(数多い試合をこなしているので、覚えていらっしゃる可能性は低いですね・・・)「あのときはあーでこーで・・・で、こうなったんだよ!」とお話ししてくださること。その続きが「俺が悪かった、すまん!」になるのか、「お前もその前、やっただろ!」になるのか。転びそうになったときに相手のユニフォームを掴んだままの状態だった、いや、闘志溢れる激情の延長上だった、等、色々と理由はあると思います。
 前述したことは当事者同士の話しですが、見る側はそこまでわからないですよね。でもだからこそ、良いのではないかと思います。その写真ひとつひとつによって見え方が違うと同時に、そのラフさが許容範囲なのか、全く持って言語道断なのか・・・見る側の立場によって異なってきます。同じ写真でも、能天気な私が「あ、こんなの、いいよ〜!」(雑談:若者言葉で「こんなの、やばいよ〜」なのかしら。これは本当に「まずい」と言ってるような・・・私には文脈が読み取れません!)と言ってしまうのを、小学生を教える先生は「信じられん!これは退場ものだ!」と思われるかもしれません。それぞれに見方が違う、写真の魅力がそこにあることでしょう。

 指導の問題に関しては、やはり、教える方の立場によると思います。荒いプレーに至るまでの流れを解説し今のは仕方ないと教える方も、また、一環して「荒いものは荒い=良くない」と教える姿勢を貫きたい方もいらっしゃるはずです。
 小学生、中学生、高校生と、子供が成長するにつれ、その力が強くなっていくように、プレーも強くなっていくのであれば、接触も強くなっていく・・・。それぞれの環境の中で、それぞれの選手たちが抱く「あるまじき行為」の差異がないように、その立場の指導者の方々が教えてあげることが大切なのではないでしょうか。
posted by yuki at 01:04| Comment(0) | TrackBack(0) | Essay | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月15日

 写真が捉える一瞬・後編

 「yukiさん、○○って英語で何て言うんですか?」 
 現場にいた頃、よく質問されました。質問者と私がその場にいて状況がわかる(同時通訳的な)場合は答えることができます。けれども唐突に質問された場合、こちらが問いかけることになります。「前後の様子や文脈、状況を教えてくれる?」と。よっぽどその○○が明白にわかる名詞や慣用句でない限り、即答は困難です。
 例えばその○○が「こっち」という言葉だったとします。話したい相手と自分との距離、その言葉の使われた状況、「(ボールを)こっち(に投げて)」であったり「こっち(の方向に走って)」であったり、その時々によって使う言葉が異なってくるからです。
 ちなみに、ボールが欲しいからこっちに投げての場合は、「Here!」と叫ぶ、もしくは相手の名前を呼んで「Give me a ball!」と叫ぶ、後者の場合は「Run this way!」だったり、「Come here!」であったり色々と訳が考えられます。  
 前回のお話しと絡んで、このことを記しておこうと思いました。

 またハンドボール写真館Uの管理人さんとのやりとりの中にあったファールに関する用語について、国際ハンドボール連盟(以下IHF)のルールブックで調べていたときに、日本語ではどのように記されているのかしらと考えたことも、上記した内容に関係しています。実際には日本語のルールブックを手にしていないので比べることはできないのですが、IHFのファールに関する事項を抜粋します。

It is not permitted to:
8:2 a) pull or hit the ball out of the hands of an opponent;
      b) block or force away an opponent with arms, hands or legs;
      c) restrain or hold (body or uniform), push, run or jump into an opponent;
      d) endanger an opponent (with or without the ball).

an opponent = a person being competed against in a sports event = 相手チームのメンバー、敵
re-strain = to control the actions or behaviour of someone by force, especially in order to stop them from doing something = 人の動きや振る舞いを力ずく(邪魔する意図)で止める、(「働こうとする = strain 」人の動きを「もう一度= re 」同様のことをさせる意味合いから)引っ張る
posted by yuki at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Essay | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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